悪性リンパ腫(原発性縦隔大細胞B細胞リンパ腫)による入院日記8

夏の海と若者たち

2022年2月28日

抗がん剤の点滴は数日前に取れたけど、採血があるからと言うことで一週間近く僕の胸のCVポートにぶっ刺さっていたビューバー針がこの日ついに取り外すことになった。

点滴が取れたことでかなり動きやすくはなっていたけど、ヒューバー針が刺さっていると服を脱ぎ着する時に引っかかりそうになって気になるのでこれで完全に自由に慣れた気がした。

採血は、白血球の数値を確認するために行う。早い人はこの辺ですでに白血球の値が低くなってくるので感染症などに気をつけて生活しなければならない。
すぐに採血の結果が出たが、僕の場合はこの白血球の低下というのはまだ起こっていないようだった。

夜、妻とLINEでビデオ通話をする。
ロシアのウクライナ侵攻について、不安で良く寝られなかったという。
病気だから仕方ないけど、こういう時一緒にいることが出来ないのがなんとももどかしい…。

2022年3月1日

朝から胸部レントゲンを撮る。抗がん剤の効果が出るには少し早いが、一応患部である胸の状態を見ておきたいとのこと。縦隔の腫瘍というのはCTで見ないとはっきりとは見えないらしいが、それは次のサイクルの入院時に行うとの説明を受ける。

そしてこの日、白血球の数値を上げる注射というのを打った。これにより腰とか背中が痛くなるかもしれませんと説明を受けたが、夕方くらいになって本当に痛くなってきて驚く。風邪で熱が出たときのような、関節痛のような痛みだった。

今回の入院において、実は自分的に暇を生かして勉強、インプット、アウトプット!がというスローガンを持っていた。ついサブスクで映画とか見てダラダラ過ごしてしまいそうなので、それではいけないということでこのようなスローガンを立てたのだけれどこの日はついに映画を見てしまった。まあ、たまにはいいよね…

ちなみに、見たい映画は「白竜3 ~非情のバトルロワイヤル~」です…

2022年3月2日

前日に引き続き腰が痛い。まあ痛み止めもらうほどじゃないのだけれど…

さて、抗がん剤投与中はどんどん味覚がおかしくなっていって戸惑ったけど、この時期くらいにだんだんと味覚が戻ってきて食べるもの食べるもの美味しく感じるようになった。まあ、それはいいことなんだけどこの味覚のカムバックが暇と組み合わさり、なんだか食べ物のことばかり考える様になってしまった。

僕の入院している病院は一階にパンを売っているカフェが有るのだけど、今回の入院で減量を命じられているし(体重が多いと使用しなければならない抗がん剤の量も増えるから)なにより癖になって毎日パンを間食するようになるとマズイなと思っていたからだ。

しかしこの日はどうしても抗うことが出来ず、禁忌を冒してしまった。

で、パンを買って自分の個室に戻るためエレベーターに乗るんだけど、こういう時に主治医と一緒になってしまって気まずい思いをするのであった…まあ、今サイクルのカフェ利用はこれで最後ってことで