悪性リンパ腫(原発性縦隔大細胞B細胞リンパ腫)による入院日記4
病室のIot化を企む
2月20日
日曜日。
昨日から入院して初めての週末を病院で過ごしている。
抗がん剤治療の副作用として、白血球の低下と、それに伴う感染症のリスクがあるので普段売店に行くときはなるべく外来の患者さんが少ない時間帯で、と注意されている。
それが土日は外来がお休みなため、いつでも気兼ねなく病院内を歩き回ることができる。
普段患者さんでごった返している分、誰もいないのが妙に静けさを感じ、まるで映画の「28日後…」みたいだなと思った。
さて、特に検査などないので暇である。
入院していてもっとこの個室部屋が便利になればよいと思い色々考えていた。
一つ気になる問題があって、それはベットに横になると電気のスイッチに全く手が届かないことだった。
別に普段なら立ち上がってスイッチに手を伸ばすくらい面倒ではないのだけれど、今は入れたばかりのCTポートの箇所がまだ突っ張るような感覚があるし、明日から抗がん剤治療で数日間点滴で繋がれっぱなしになるってだけでも煩わしいのに、その上副作用が重く出たらちょっとどうなるかわからないな、と思った。
これは病室のIot化しかない。
今からamazonで注文しても受け取ることができないので、次のサイクルへの課題だけれども、SwitchBotなんかをを設置しておけば、もし僕が抗がん剤の副作用で全く動けなくなってベットで寝たきりの状態でもapple watchのsiriから電気のON・OFFができる。
不便な環境を改善するのを考えることは楽しいし、病気のことばかり考えても仕方がないのでこういうポジティブなことを考える時間を増やしていこうと思った。
夕方は父とLINEのビデオ通話をした。
コロナで面会は禁止だけど、60キロ離れた実家と一瞬で通話できていい時代だ。
当初の検査で僕の癌が相当深刻であるということになった時に(それは、幸運なことに間違いであったが)父はかなり狼狽えていたらしいけど、元気になったようで安心した。
心配かけてしまったので、親孝行しないとなと思う。
明日は初めての抗がん剤投与だ。
マルクやCTポートの設置手術ばかり気にしていたけど、さすがに投与前日となると「抗がん剤治療を行って、果たして自分の体はどのようになってしまうのだろう」という不安が生じてきた。
でも、ここまできたらやるっきゃない。
なんか、根拠はないけど大した問題なくうまく行く気がする。
結局、しっかり治療して元気になることが一番の親孝行だろうしね。
ああ、それにしても鶏肉以外の肉が食べたい。
病院食では、今のところ鶏肉しか出ていない。
豚肉、牛肉、羊肉が食べたい!